Endless Waltz後書き

 すでに連載終了から4ヶ月以上が経とうとしていますが、今更ながら後書きを書きます。もともと呟きの中に書いてあったことですが、これは正式公開前に書いていましたEndless Waltz正式公開に当たって、登場人物を追加して書き直したものです。まあ隠しページで公開していたときには、エヴァと言うより違うものになっていましたので、ちょっとSF風味を高めて、さらに如何にもエヴァらしい(性別転換がでは無いですよ)設定を追加しました。
 この物語は、もともと……連載開始を決定したときから……考えていた終わり方とは違ったものになりました。もともとは、ハッピーエンド(シンジがアスカと違った土地で二人だけでやり直す)だったのですが、ユイリ・アンカを登場させたことと、敵をあまりにも強くしすぎたことで、そのラインを採ることが出来なくなりました。知っている人は少ないと思いますが、隠しページで連載しているときには、シェン=シンジでした。盛り上がってきたところで、ページを正式公開してしまったため、尻切れトンボになってしまったのですが、最後シェンはオリュムポスを使徒の力を借りて倒してハッピーエンドを迎えることになっていました。その物語では、グロリアとツィムが死ぬところまで書いていたのですが、実はあの後リリス=綾波レイの力を借りて、組織とは関係のないところ(ツィムの実家)で生き延びる事にしていました。ところが、連載を開始してユイリ・アンカを出したことで、これらの設定が全ておじゃんになってしまいました。そこで悩んだのが、どうやって終わらせるか(爆)。
 もともとこの物語自体、ギリシャ神話から幾つか題材を借りてきたのですが(限定公開していたときには、ラスボスもそこから取ってきました)、結局利用したのは、ゼウスとカオスだけとなり、カオスにしても“混沌”と言うキーワードしか利用しなくなりました。終わらせ方として、この混沌をどう利用するかに焦点を移し、「百億の夜と千億の昼」……だったよね、それを昔に途中まで読んでいたのを思い出し(コミック版で)、人類自体が実験によって作られたものとしました。そこまで決まれば後は簡単で、その実験を始めたものの代理人(研究者)を作り、その研究者が、実験結果を確認するための場所として、原祖の場所としてのカオス(混沌)を用意しました。そして、そのカオスを実験のフィードバックポイントとして利用できることにしました。何しろ時間が経過しない=どの時間ともアクセスできる。ですから、カオス自体が存在すると設定してしまえば、後の作用は簡単に説明することが出来ます。
 最後に、まるで夢落ちのごとくユイリが出てきましたが、当然これは夢ではなく、最後の最後で月が二つと言うことで分かっていただけると思うのですが、あの世界の結果でフィードバックされて再構成された世界です。何故想念だけだったユイリが存在できるかというと、これは最後にユイリがカオスの中に残ったことに関係します。ここでシンジが消え、ユイリが残ったためにフィードバックの結果として、ユイリが誕生することになりました。もちろんシンジに消えて貰っては困るので、彼にも登場して貰いました。これでSFの味付けは完了(爆)と言うことです。

 最後に、登場人物をイメージしやすいように、出典を以下に記します。

シェン・ロン=名前はご存じドラゴンボール。イメージキャラクターは池上遼一(だったよね)のクライング・フリーマン。
グロリア・ヤン=完全オリジナル。
マイケル:完全オリジナル、ありがちな名前を拾ってきました。
ステファン:完全オリジナル、名前はかつての仕事仲間から。
リン・メイホン:名前は「星方天使エンジェルリンクス」から、キャラクターイメージは、平井一正「ウルフガイシリーズ」より。
犬神アキラ:平井一正「ウルフガイシリーズ」より
イワノフ・ツィンメルマン:J.Pホーガン、「創世記機械」より。

おしまい
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