このページでは、リージョン解除ソフトウェアおよびその機能比較について説明します。

1.リージョンコードとの戦い

PCとDVDのリージョンに関する戦いは、すでに10年近くに及びます。
当初、PCのDVDドライブにはリージョンコードの概念が無く、ソフトウェアDVDプレイヤーにのみリージョン制限が掛けられていました。
DVD GenieやRegionKillerなどにより、我々はソフトウェアDVDプレイヤーのリージョンコードを自由に変更出来ました。

その後、リージョンコードの制限を強めようという業界により、DVDドライブにもリージョンコードが適用されるようになりました。
世に言う「RPC-2ドライブ(=フェーズ2ドライブ)です。
しかし、賢明なるハッカーたちの手により、DVDドライブのファームウェアが解析され、ドライブをリージョンフリー化する改造ファームウェアがリリースされるようになりました。

そして、RCE(拡張リージョンコード制限)の登場です。
RCEとは、再生する環境がリージョンフリーである場合、再生を停止させるという新しいリージョン制限の方法です。
同時に、ソフトウェアDVDプレイヤーのリージョンコードも、独自で管理する方式から、徐々にOSそのものが管理するリージョンコードへとシフトしていきました。

現在も、改造ファームウェアはリリースされていますが、かつての勢いは無く、現在ばリージョン解除ソフトウェアに人気が集まっています。
リージョン解除ソフトウェアとは、DVDドライブのリージョンコードを偽装させることにより、OSとソフトウェアプレイヤーをだまくらかす(笑)ソフトです。
このソフトが登場したことにより、今まで改造ファームウェア適用に躊躇していた人、対応ファームウェアが無いためにリージョンフリー環境を実現できなかった人、面倒くさかった人(笑)は、簡単にPCをリージョンフリー環境にすることが出来るようになりました。

リージョン解除ソフトには何種類かありますが、下記の4ソフトについてそれぞれの紹介と、機能比較をしてみたいと思います。

  • DVD Region+CSS Free
  • DVDIdle Pro
  • AnyDVD
  • DVD Region Master

 

2.DVD Region+CSS Free [ダウンロード] [設定と使い方]


DVD Region+CSS Free

当サイトでも昔から取り上げてきた、リージョン解除ソフトウェアの草分け的存在。
かつては「DVD Region Free」という名称でしたが、バージョン3.0になった時点で、ソフトウェアのアルゴリズムを大幅に強化、同時に名称も現在の「DVD Region+CSS Free」という、某業界が聞いたら黙っていないような名前に変わりました(笑)。

メーカーは、Fengtao Softwareです。

 

3.DVDIdle Pro [ダウンロード] [設定と使い方]


DVDIdle Pro(インターフェースは、DVD Region+CSS Freeとほぼ共通)

DVDIdle Proは、DVD Region+CSS Free同様Fengtao Softwareの製品であり、Region+CSS Freeの上位版という位置づけです。
同社には、「DVDIdle」という製品があり、この製品はDVDビデオのデータをHDDに先読みキャッシュして、キャッシュデータをソフトウェアプレイヤーに再生させることにより、DVDドライブの読み込みをなくしドライブの寿命を延ばそう、というコンセプトのソフトです。

DVDIdle Proは、DVD Region+CSS FreeにDVDIdleの機能を追加したもの、ということですね。

 

4.AnyDVD [ダウンロード] [設定と使い方]


AnyDVD

DVD Region+CSS Freeと双璧を成すリージョン解除ソフトウェアがこの「AnyDVD」。
上記2ソフト同様、インストールするだけで、リージョンフリー環境を実現してくれるソフトです。

メーカーは、SlySoftです。

 

5.DVD Region Master [ダウンロード] [設定と使い方]


DVD Region Master

PCにインストールするだけでリージョンフリー環境を実現してくれるソフトです。
04年9月現在、リージョンフリー化以外の目立った機能がありません。
今後に期待しましょう。

メーカーは、DVD Region Master,Incです。

 

6.各ソフトの機能比較

さて、上記の4ソフトを機能レベルで比較してみると、下記の表のようになります。

機能 DVD Region+CSS Free DVDIdle Pro AnyDVD DVD Region Master
DVDソフトウェアのリージョンコード解除
DVDドライブのリージョンエミュレート
RCE(拡張リージョンコード)への対応
ユーザオペレーション制限解除  
マクロビジョン解除  
ビデオ本編の直接再生  
DVDドライブ回転速度制御      
DVDビデオキャッシュ機能      
ネットワークドライブのメディアファイルキャッシュ機能      
CSS解除  
ARccOSプロテクト解除 ×
RipGuard解除 ×
ビデオに合わせたリフレッシュレート設定      
専用プレイヤーソフト自動起動の抑制  
オーディオCDのプロテクト(CCCD等)解除  
ネットワーク経由のDVDビデオ再生  
試用期間 30日間 30日間 21日間 15日間
価格 $39.95 $49.95 $39.00 $39.95

 

7.新プロテクトについて

リージョンコードの話ではないですが、これらのソフトのもう一つの機能「プロテクト解除」について。

DVDにはCSSというプロテクトがかかっています。
これにより、DVDビデオ内のファイルはエクスプローラーでコピーしたり、そのままイメージをコピーしたりすることができなくなっています。
しかし、「DeCSS」という数行のプログラムに解除されるというお粗末なレベルのプロテクトだったため、今ではコピーしたい人にとってはあって無きがごとし状態。

ソニーが開発した「ARccOS」は、読み取り不能なセクタを利用した新しいタイプのプロテクトです。
ARccOSの特徴は、各DVDタイトルごとに異なったタイプのプロテクトを掛けることができるということです。
すなわちCSSのように一度解除できればOKというわけではなく、新しいタイトルには別のプロテクトがかかっているため、個別にタイトルごとのプロテクトに対応しなければいけない点がこれまでのプロテクトと異なるところです。
当然これまでのように「DeCSS」や「DVD Decrypter」ではプロテクト解除できないわけです。

AnyDVD、DVDIdle・Region+CSS FreeともにこのARccOS解除機能も搭載していますが、タイトルごとに変わるプロテクトには、個別解析をバージョンアップ時に組み込むことで対応しています。
すなわち、バージョンアップの頻度が新プロテクトへの対応の早さにつながるわけです。
AnyDVD、DVDIdleともに新プロテクトへの対応はかなり早いです。

また、アナログコピーガードやFlexLMでおなじみマクロビジョン社が開発した「RipGuard」というプロテクトも存在します。
こちらもARccOSと似たような技術を採用しているようですが、似ているだけにAnyDVD、DVDidleどちらでも解除が可能です。

ちなみに、CSSもARccOSもRipGuardも、解除すると法律に違反するかもしれません。
ご利用は自己責任にて・・・(笑)

 

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